武道館で開催された剣道大会の審判をしてきた

武道

この土日(7/27,28)、武道館で小学生の全国剣道大会があって、二日間審判をしてきた。

正確には、全日本少年少女武道錬成大会(剣道)という。全国から、大勢の少年剣士が集まり、広い武道館を16面に分けて、活気溢れる試合が展開された。剣道をする喜び、良い氣が充ち満ちていた。

武道館はミュージシャンのあこがれの舞台になって久しいが、元々は1964年の東京オリンピックの時に柔道競技を行ったのを嚆矢として、武道の殿堂である。剣道を行うものにとってもあこがれの舞台であり、参加の子どもも父兄も興奮、熱気に包まれている。

錬成大会という性格で試合だけで無く、基本稽古の判定勝負もある。切返し(左右面を打ちながら前進後退する)と打ち込みを5人の選手が元立ちの指導者にかかる。二組が同時に行い、それを見て優劣を判定するのだが、切返しでほぼ互角に上手だと非常に難しい。打ち込みで、片方が面や胴を外したり、応じ技をうまく返せないと、あきらかに差がつく。

しかし、それも互角だと、打突の強さや冴えとか体の中心軸がぶれていないか大人でも難しいところで見極めをすることになる。微妙な差が5人とも続いて、結果的に5対0になると大差がついたように見える。負けた子供達を見ると、がんばれよ、そんなに差は無かったんだ、良かったよと声をかけたくなる(会場では思うだけだが)。

試合は、あきらかに実力差がある対戦もあり、竹刀の一振り、二振り(数秒)で勝負がつくこともある。これも、わざわざ遠くから東京へ武道館へ来てかわいそうだが。しかし、これはこれで発憤材料となったり、思い出として将来の糧になっていくものと思う。

審判は非常に気を使い、体力も使う(動き回る選手の動きを追っかけて、というより先を読んで、常に最適の場所から選手二人を見、さらに他の審判二人の動き・旗を見ながらの動作)。特に子供達は、攻めのセオリーとか無くて飛び込んだり、動き回るので一瞬も気が抜けない。それでも、真剣な勝負を見ていると、すがすがしい気持ちになる。

剣道をやる子供達を見ていて、いつも良いなあと思うのは、男女とも表情が引き締まってりりしいことだ。瞬間的に勝負がつくので、稽古の中で集中力が自然と養われる所為だと思うが、近頃失われがちな事であり、剣道の徳目だ。

 

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