”じぇじぇ!”に縁ができた
人の縁というのは不思議なものだ。
いま、NHKの朝ドラ(※1)で人気の「あまちゃん」で、驚いたときに使われる”じぇじぇ”の出身者と縁ができた。大勢の人が知っていると思うが、きっと今年の流行語大賞の候補になるだろう。少し驚いたら”じぇ!”、すごく驚いたら”じぇじぇじぇ…!”という。
鍼灸専門学校の後輩が先日、見学がてら治療に来たときに四方山話をしていたら、つれあいがドラマの舞台の久慈市出身だという。”じぇじぇ”は海女言葉で普通の人は使わないと言うことだが、思いもかけなかったのでおどろいた(”じぇじぇ!”くらい?)。
もう少ししたら、久慈へ移って鍼灸院を開く予定だという。よく、結婚したら女性の方に引っ張られるというが、…。本人は大阪出身で、自然のあるところへという希望らしい。
実は、彼は私と年齢もさほど変わらず、会社も同じで、似たようなコースをたどっている。仕事以外にいろんな事をやっていたところも似ている。長距離を走っていて、NPOワールドランナーズ・ジャパンという団体で、アフリカへの支援と日本に走る文化で貢献するという活動をしていて、治療後に総会だという。腰が痛いというので、全身調整と腰への治療および低周波パルスを行った。後で聞くと、調子よくて、総会後の飲み会もたっぷり呑めたとのこと。呑むためにやったのではないが、…。体調を整えて好きなことがデキルというのは良いことですね。
おまけで、驚いたときに奄美大島で言う言葉は、”あぶー”(後ろが上がる)、更に驚いたら”あぶじゃー”、更に更に驚いたら”あぶじゃっくれー”。”~じゃっくれー”までは、なかなか行きません。但し、これは私の生まれ育った龍郷町秋名集落(シマ※2)の言葉で、入江一つ、小さな山を一つ越えると違ってきます。何しろ、黒砂糖を都で売買して軍資金を稼いだ薩摩藩時代に過酷な分断統治をされていて、自由な往来はできませんでしたから。なお、こういう共通語と大幅に違う生粋の方言は、近頃の若い人は使いません、使えません。使うのは古老や、私のように何十年前に故郷を出て懐かしむ人くらいで、私も里帰りをして耳にすることはほとんどありません。
※1:前作の暗い、やかましい朝ドラのおかげでテレビ離れをできたと思ったのに、最近はちょくちょく見てしまう。朝は明るいのが良いですね。
※2:集落をシマとかブラクとかいいます。隣の集落の人はタ(他)シマといい、よそ者、雰囲気が違います。現在はかなり似てきましたが。
2013年7月18日