武道
剣道の試合シーズン開幕をつげる、東京剣道祭が4月5日に東京武道館であった。
最初に範士お二人の日本剣道形があり、見応えがあった。
私は、ここのところ引き分けが多かったが、久しぶりに勝つことができた。昨年は、痛風、気管支炎、ぎっくり腰、つい最近は転倒顔面挫傷と災難続きだったが、ようやく明るい兆しが見えた。
剣道は歳をとってもできる。75歳以上は高齢者の部として、知り合いの先輩が何人も出場していた。中でも、最高齢者の試合は大きな拍手に包まれた。90歳と91歳、少し腰は曲がり気味だが、若い者に負けないような打ち合いを演じた。
また、範士の拝見試合では、二刀を使う戸田先生の立ち会いを見ることができた。
2015年4月13日
武道
太極拳演武
卒業した鍼灸専門学校の学園祭があった。太極拳部のOBとして、演武に応援出場した。
昨年も出場して、観客に一番目立つ左前の場所で、初っぱな、間違えそうになって焦った。今回は、左奥というので安心していたら、直前に突如、左前に変更になっている。それは無いよと言いたいが、OBとして逃げるのも片腹痛しと引き受けた。今年は完ぺき?、…、二カ所ほど、片足蹴りでぐらっと来たが、間違いはなかった(普段とちがい、演武するのは柔道場で、畳の上は実にやりづらいのです)。
ここでやっている太極拳は、武術的性格を最も強く残していると言われる楊式で、套路(手順…空手の形のようなもの)が85式もある。繰り返し出てくるものも含めてだが、これは、1,2年では手順を覚えるのもなかなか大変だ。それで、OBにおはちが回ってくる。
手足の所作に気をとられるが、ポイントは下半身。片足にほぼ全体重を乗せて、腰を介してもう片方へと体重を移していく。それにつれて、手や眼が連携して動く。中腰で肩の力を抜いて、常にゆっくりと動く。ゆっくりだけにごまかしが利かない。剣道などは両足に均等に体重をかけて重心を体の中心に落とすが、それは双重といって最も嫌う。常に空気椅子、それも片足で空気椅子にすわるような形で、太股がパンパンになる。
武術性を残しているというのは、体重を移した、その足に体重をかけたままで方向転換をすることだ。健康体操として中国の広場で行われているのは、簡化24式と言って体重を移した足から、一旦、体重を戻して方向を変える。これでは相手に動作の意図を分かってしまう(武術としては致命的)。
もう一つは、動作が途切れなく、防御と攻めが連続していること、全ての所作が無駄なく攻撃につながっていることだ。楊式の創始者は、楊露無敵と言われるほどに強かったそうだが、套路の動きが全て攻撃になっているのを感じて演じると一瞬も気を抜けない。ゆっくりした動きからは想像できない、実に恐ろしい武術だ。
全体で20分ほどの演武だが、ほんの触りだけをfacebookにアップしました。雰囲気を味わっていただければ幸いです。
太極拳 演武1 演武2 演武3
2013年11月16日
もろもろ 武道
真剣による試し斬りができる道場が都内にあるというので、友人と4人で行ってきた。
古い畳表を水に濡らし硬く捲いて立てたものを斬る。
初めての真剣だったが、思いの外簡単に斬れた。とは言え、難しいところ、微妙、精妙なところもよく分かった。
動画をFacebookにアップしました。
動画1動画2
初めは居合い用の模擬刀で袈裟斬りに4,5分素振りをしてひゅっと音が出るようにする。意外と出なかったりする。刃筋が横になるとブーンという音になり、スピードがないと音がしない。力任せでもスピードが出るのではなく、力を抜いて下ではなく前に出して最後は手前に引く。まっすぐに振り下ろすなら、4人とも、いい音がするが袈裟になると結構難しい。
剣道の押し切りと真剣による引き切りの違いがある。
上の方から段々に斬って、半分以下になったら、取っ替えてもう一度斬らせてくれる。最後には、半分以下になった二つをくっつけて斬る。これはふたつをがっちりと巻き付けてやるのかと思ったら、斜めになった切り口を併せて輪ゴムで止めるだけ。これで斬れるのか?
やってみたら斬れました。しかも、上に残ったものは輪ゴムで止めただけなのにそのままです。いかに日本刀が斬れるか。しかし、少し刃筋が横になると斬れても上の残りも吹っ飛びます。また斬れずに上に継いだ全体が吹っ飛んだりします。
見事に斬れると、すっと直ぐ横に切られた上の部分が落ちます。
道場主が、これは良いと切り口を見て誉めてくれて、みんなにも見せた後、続けてやったら、斬れたがずっと横へ飛んでいった。ちょっとした心の乱れが刃筋、振り下ろしに影響する。実に精妙なものだ。斬れずにはまると、どんどん斬れなくなり、刀が食い込んでしまうこともあるという。
最後は、短くなったものを斬る。低い高さを斬るには少し腰を落として振り下ろす。これがなかなか難しい。体のバランス、力、気の入れ方が変わる。斬れても良い手応えではなかった。一度、全然引っかかりが無くてすっと斬れた! と思ったら、空振りをしていた。立った巻物を斬るのに空振りするとは思わなかった。腰を沈めて斬ると言うことは普段無いので、自然腰が高くなったのだと思う。しかし、あの振りは良かった。あの感触で斬れたら良い。
もう一つ失敗は、刃先が床まで斬ったことだ。引ききって、最後に止めようという意識が働くと、どうしても切り口がきれいにならない、遠くに投げて引き戻す(これは剣道でも釣り竿を投げるような感覚として教えがある)。そう考えてやったら、すっと斬れたが、最後にちょっと違う手応えがあった。床を刃先が少し斬った。がちんと言うのではなく、よく斬れる包丁で魚をすっと切り身にしたときのような手応え。畳から板への斬り応えが、言ってみれば、皮肉から続けて骨を斬ったような感覚かと思われる。床板へすっと切り込んだ感触が刃筋通った斬りの感触として印象的に、手の内に残っている。
使った真剣は現代刀で20年くらい使っていると言う。素人に実際に斬らせているので、微妙に波打っている。刃紋も鍔元以外は無くなっている。しかし、研ぎにも出しているというので、よく斬れる。重いが、手に持った感触はよい、袈裟に切り下ろすだけだったので重いという感じはなかった。
今回は初めてなので、袈裟斬りだけだったが、稽古を重ねると、水平斬り、逆袈裟斬りに進むという。さらに、連続斬り、複数の立ちものを斬る、宙に浮かしたものを斬るというように何段階かあるようだ。
興味を持たれた方は、「正柳館」を検索してみると出てきます(http://www.seiryu-kan.com/sizanpage/tameshigiri.html)。素人の方にも教えてその場で直ぐに斬らせてくれるそうです。剣道や居合いをやったことのない素人の方が、癖が無くて、意外にすっと斬れたりするとのことでした。
(http://www.seiryu-kan.com/sizanpage/tameshigiri.html)
試し斬りも、剣道や鍼灸の鍼も力を抜いて、足と丹田に気を込めて手を使う技として共通なところがあると感じた。
2013年11月14日
武道
昨日は、港区剣道大会があった。5月まで会計を担当していたので、後任のフォローを兼ねて、8:30から受付、審判や役員への謝礼などを手伝った。この日も結構暑くて、選手は大変だったと思う。
港区は高名な指導者が多いのが特徴で、剣道形も区民大会や市民大会では珍しく、八段の先生方が形を打った。
選手も全日本実業団で優勝したり、いつも上位の団体に所属した若手が何人も出場しており、見応えのある試合内容であった。
2013年10月14日