100分de名著 ”良寛詩歌集” 南無の会坐禅会主催 中野先生が解説

坐禅

NHKのEテレ 「100分de名著」(水曜日 22:00~22:25)で、先週から ”良寛詩歌集”を取り上げています。
良寛詩歌集
この解説を担当する中野東禅先生は、私の参加している”南無の会坐禅会”の指導者でもあるので、簡単に紹介します。
良寛は、 子供と手毬をついて、日がな遊んでいたイメージの方が多いと思います。
実際は、名主の長男に産まれながら、そういう政治、人扱いが苦手で、18歳からの名主見習では失敗を重ねます。それで、自分が向いていないと痛感して、名主の仕事を投げ出して、寺へ逃げ込みます。
何年か寺で修行をして、印可を受けた後、全国を托鉢行脚した後、生まれ故郷へ戻ってきます。しかし、実家へは行かずに、空き家の庵で、托鉢を行いながら、貧乏暮らしを始めます。そして、70歳過ぎで亡くなるまで、同じ暮らしを続けます。
自分が放り出した後を継いだ弟が、道楽や違法行為で、排斥され、その子供もうまくいかずに、実家は没落していきます。それに対して、意見をしてくれと家族から頼まれても、言えなかったそうです。
終生、托鉢、乞食で貧窮の中にありながら、風流を楽しみ、多くの詩歌(500首の漢詩、1400首の和歌)を残しています。
どうして、そういう生活を続けたのかは、今日を含む、残り3回の中で明らかになっていきます。
(座標軸を示す、どん底目線、自他への批判眼、徹底した言語化、山野でなく町中で捨てきった生き方を見せる意義、などなど)
詩歌の解説が、文字に表されていない心ばえや背景を付け加えた中野先生の独特のものです。坐禅会で講義をする正法眼蔵も、文字上だけでは読み取れない、道元、さらに禅宗の全体知識から敷衍された解説に感動します。テレビ番組では、あまり放送されていませんが、だじゃれ、冗談がお好きで、良く脱線しています。きっと収録ではそのようなことがあったろうと想像しています。
南無の会坐禅会は、今年はもう終了しましたが、1月から、引き続き、月2回行われます。テキストは現在は、正法眼蔵ではなく、一番弟子の懐奘が道元の言行を記した”正法眼蔵随聞記”です。詳細は、坐禅をするなら『南無の会「坐禅会」』をご覧下さい。興味ある方は案内を一読の上、どなたでも参加できます。

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