201909日野市民大会
日野市民大会が9月22日にあった。
試合に先立ち、剣道形の演武に加えて、直心影流の法定之形も披露された。
私は第二試合場の担当で、中学生の男女個人戦と団体戦だった。クラブチームのよく鍛えられた子から、中学に入って始めた子の多い学校チームと実力差はあったが、ピーンと気迫に満ちて締っていた。
今年は、日野市剣道連盟60周年記念大会 という節目の年だ。1952年にサンフランシスコ講和条約発効にともないGHQの禁止令が解けて全日本剣道連盟が結成され、各地で剣道が再開された。近隣の市区町村でも、同じような時期になる。
加えて、明治維新で佐幕側で奮闘した新撰組土方歳三の出生地として、今年は彼の没後150年であり、市内随所にポスターが掲示されている。
このような歴史的なイベントを振り返ると、福生にある造り酒屋 石川酒造の社長の講演を思い出す。
石川家は福生市(旧熊川村)で、18代400年続いた名家で、合併前の熊川村で名主も務めた。
特筆すべきは、400年間、代々日記を書き続け、先代社長が専門家に現代語に翻訳してもらい出版した。
そこから、独特の歴史観を披瀝してくれた。明治以降の9代を三つに分けて、大きな変化に遭遇した(する)という。
一つ目は、13代目に明治維新に遭遇した。
二つ目は、日本の敗戦、10万坪という広大な土地を農地解放で手放す。
三つ目は、社長の次の代が21世紀に入り、日本が赤字国家として、リーマンショックなど比べものにならない、大きな波乱が起きるだろうと予測する。
私は先の二つに匹敵する大波乱なら、異常気象とも言われなくなった気候変動、環境問題かと思っていた。しかし、最近の日韓関係のきな臭さを考えると、近い将来統一されるだろう朝鮮と米中の代理戦争をさせられる危険性が相当するのではないかと考えを変えた。そうなると、武の精神が大事になる、争いに動じぬ心を持つからこそ防ぐことができるなどと思いつつ、左足ハムストリングの肉離れ完治前で、合同稽古を止めて帰った。
#『春秋左氏伝』の宣公十二年に、戦いにはやる家臣をたしなめる際に、「武」を分解すれば、武器を表す「戈(ほこ)」を「止める」と書くではないか、とあるそうです。正しくは、戈を持って進む形が武で、それは戈を執って戦う時の歩き方であるから、「いさましい、たけし、つよい」の意味になるらしいが、武は平和を内包するという解釈も捨てたものでは無いと思う。
2020年3月4日